在宅医療を必要とされている方にとっても家族にとっても、訪問介護や訪問看護の仕事はなくてはならないものです。特別な医療行為については、訪問看護師が実施しますが、日常生活においての援助は、訪問介護の仕事になります。入浴や移乗など、看護師と共同で行われることも珍しくなく、自宅で過ごす病人や高齢者のサポートは、年々ニーズが高まっています。
在宅医療を必要とされている方や家族にとっては、実際の生活援助も重要ですが、療養生活において、話し相手になってくれる人がいるということも喜ばれています。毎日のように訪問してくれて、援助の合間に楽しい会話ができることは、本人も家族も癒やしの時間になるからです。また、訪問介護中などは、家族が買い物や外出ができるので、リフレッシュが図れるという利点もあります。在宅でのケアを家族が抱え込み過ぎることのないよう、家族の休める時間の捻出にも役立っていると言えるでしょう。
在宅療養中の方は、病院でのレスパイト入院や、施設でのショートステイを利用するということもできますが、日数も決まっているため、日常的に介護の援助をしてくれる人の存在はありがたいものです。仕事をする側のスタッフは、ご本人の希望や家族の希望、家族の休憩時間の確保、コミュニケーションなど、配慮しなければならないことは多いかもしれませんが、その分やりがいはあります。在宅ケアに従事する際は、施設勤務以上に神経を使うこともありますが、利用者と密な関係が築きやすく、手厚い看護や介護ができるので、質の高い経験を積むのには最適かもしれません。